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   新ブログ 谷藤友彦ー本と飯と中小企業診断士
December 05, 2009

私のキャリア・アンカーは「専門・職能別コンピタンス」だった

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 先日「「自分らしいキャリア」だけで本当に十分か?」という記事の中で紹介した『キャリア・デザイン・ガイド』は3冊シリーズになっていて、後の2冊はキャリア理論の大御所エドガー・シャインの著書『キャリア・アンカー』と『キャリア・サバイバル』である。

エドガー・H. シャイン
白桃書房
2003-06
おすすめ平均:
キャリアデザインの基礎作りに、大学生にもお勧めしたい。
非常に読み易い、分かり易い訳でありオススメである。
正直 驚きました
エドガー・H. シャイン
白桃書房
2003-06
おすすめ平均:
職務と役割の視点から考える貴重な視点のキャリアガイド
キャリアを考える際のツールの一つとして
組織ニーズを考慮したキャリアを考えるための本
posted by Amazon360

 「キャリア・アンカー」とはシャインのキャリア理論の中核をなす概念であり、「人が自らのキャリアを選択する際に最も大切な(犠牲にしたくない)価値観や欲求、動機、能力」を意味する。シャインは8つのキャリア・アンカーを挙げている。
専門・職能別コンピタンス(Technical/Functional Competence, TF)
全般管理コンピタンス(General Managerial Competence, GM)
自律・独立(Autonomy/Independence, AU)
保障・安定(Security/Stability, SE)
起業家的創造性(Entrepreneurial Creativity, EC)
奉仕・社会貢献(Service/Dedication to a Cause, SV)
純粋な挑戦(Pure Challenge, CH)
生活様式(Lifestyle, LS)
 キャリア・アンカー、つまり自分のコアとなる価値観や動機、能力を認識することがなぜ重要なのかというと、一言で言えば充実した職業人生を歩むことにつながるからである。仕事において何か重要な選択を迫られた時、自分が大切にしている価値観や欲求に従って意思決定をすれば、自らの決定に納得感を持つことができる。また、自分の得意とする能力が仕事で活かされれば高い成果につながり、満足感が味わえる。そして、そのような高いやる気を持ったハイパフォーマーは組織にとっても重要な存在となる(組織側の要求と個人のキャリアアンカーがマッチしていれば、という条件がつくが)。

 だが、自分の価値観や動機を認識するのは難しい。なぜなら、自分で自分を観察しなければならないからだ。そこで役に立つのがアセスメントである。『キャリア・アンカー』には、40の質問に答えていくと自分のキャリア・アンカーが解る診断がついている。私の結果は、

専門・職能別コンピタンス:6.2
全般管理コンピタンス:3.8
自律・独立:5.0
保障・安定:1.4
起業家的創造性:4.0
奉仕・社会貢献:3.6
純粋な挑戦:4.2
生活様式:4.4

 となり、「専門・職能別コンピタンス」が最も高かった。まあ、モットーとして「組織のためではなく知識のために働く」と書いているぐらいだからね。ちなみに、シャインのキャリア・アンカーは「自律・独立」らしく、『キャリア・アンカー』、『キャリア・サバイバル』の翻訳を手がけた神戸大学・金井教授のキャリア・アンカーもまた「自律・独立」だそうだ。

 だが、アセスメントはあくまでも簡易的にキャリア・アンカーを診断するツールであり、これが全てではない。そもそも価値観や動機は複雑な概念であるから、そう簡単には解らないとシャインも述べている。『キャリア・アンカー』には、アセスメント以外にも自分の価値観や動機を探るワークが紹介されており、一度腰を据えてじっくりと取り組む価値があると思う。
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