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June 12, 2006
【ミニ書評】ジェレミー・リフキン著『エントロピーの法則(2)』
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ジェレミー・リフキン著、竹内均。タイトルを見ると前著の続編のようだが、実は反進化論を含んだ著書であり、題名からは全く想像がつかない内容になっている。本書で槍玉に上がっているのはチャールズ・ダーウィン。
まずリフキンは、我々の自然観や宇宙観というものについて鋭い言説を放つ。我々は自然観を普遍的な真理として扱っているが、実はその時代の社会システムにうまく合致するように、別の表現をすれば、その時代の人間の営みを正当化するように自然観を作り上げている。ダーウィンの進化論も、産業革命直後のイギリスの資本主義を正当化するためのイデオロギーとして利用されたのだ。事実、ダーウィンがガラパゴス諸島で見た生物同士のの骨肉の争いと、イギリスで繰り広げられる私利私欲むき出しの競争の様子はそっくりであったという。
リフキンは進化論の理論的な誤りを何点か指摘しているが、この点については科学者からも創造論者(地球上の生物は創造主によってつくられたとする論者)からも様々な批判がある(「進化論」でググったらこんなサイトを見つけた。http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/)。
本書の最大のテーマは遺伝子工学時代の世界観である。近代科学の歴史は、人間が自然を支配しようとする飽くなき努力の歴史であった。しかし、20世紀に入って量子力学の科学者が、自然を理解することは不可能だと白旗を揚げ、未知なる自然の前に跪いた。ところが、コンピューターの発達により遺伝子情報が解明され、さらには人間の手で遺伝子情報が操作できるようになると、再び人間は自然の支配欲に駆られるようになってしまった。挙句の果てには人間が世界の創造主になれると言い切る者まで登場している(例えばジュリアン・ハックスリー)。リフキンは、こうした時代の流れに独特の辛口で批判を加えている。
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