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March 27, 2006

【ミニ書評】ピーター・バーガー、トーマス・ルックマン著『現実の社会的構成―知識社会学論考』

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現実の社会的構成―知識社会学論考現実の社会的構成―知識社会学論考
ピーター・L. バーガー トーマス ルックマン 山口 節郎

新曜社 2003-02-20

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 ピーター・L・バーガー、トーマス・ルックマン著、山口節郎訳。1920年代にドイツのマックス・シェーラーとカール・マンハイムによって始められた知識社会学は、当時のドイツの思想の影響を強く受けており、哲学的とりわけ観念論的な理論を特徴としていた(パーソンズも同じ)。ところがバーガーらはその方法論を覆し、われわれが日常生活の中で使用しているあらゆる知識(常識や道徳といったものも含まれる)を社会学の対象として、知識と社会との関係を紐解こうとした。

 バーガーらはまず日常生活の現実を「客観的現実」と「主観的現実」に分ける。客観的現実においては、人間の相互関係を通じて知識が「制度」として結晶化し、それが有用なものであると「正当化」され、「社会的在庫」として蓄積されていく。主観的現実においては、社会化(ヒトから人へ、すなわち人間が社会に適合した存在となること)のプロセスにおいて、社会において正当化された知識がわれわれの中に「内在化」していき、自己のアイデンティティ確立に大きな影響を及ぼしている。

 パーソンズの著書『知識社会学と思想史』に比べると、バーガーらの著書は非常に読みやすいと思う。
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