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   新ブログ 谷藤友彦ー本と飯と中小企業診断士
July 01, 2005

知識の種類〜「能力的知識」と「創造的知識」

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 現代において新たな資本としての地位を獲得した「知識」だが、実際には2つの種類があると考えている。

 ’塾賄知識

 「その知識があって初めて仕事ができる」という意味での知識である。最も解りやすい例は医師、弁護士、会計士などの国家資格である。資格を持っていることが、仕事に必要な知識を持っているということ保証している。資格がなければ仕事はできない。

 もちろん、ライセンス的な国家資格に限らず、我々の仕事の多くは何らかの体系的な知識を必要としている。マーケティングの仕事ならばマーケティングの知識が、経理や財務ならば簿記や会計の知識が、プログラマならばプログラミング言語の知識が、調査ならば統計学の知識が、営業ならばコミュニケーション・対人関係の知識(近年この分野の研究の成果が目覚しいように思える。)が必要になる。

 我々には仕事をする上で最低限知っておかなければならない知識がある。これが、現代の労働者が「知識労働者」と呼ばれる所以である。その知識があって初めて仕事ができるという、いわば能力のような知識であるから、これを「能力的知識」と名付けることにする。

 ∩和づ知識

 能力的知識は比較的一般的な知識であるから、その気になれば誰もが身に付けることができる。しかし、もし競合相手よりも秀でていようとするならば、能力的知識に納まらない、高度かつ独創的な知識も持っていなければならなくなる。

 こうした競争優位を獲得するための知識を「創造的知識」と呼ぶことにする。野中郁次郎教授らが提唱している「知識創造企業」という概念における知識とは、この創造的知識に当たる。

 優れた企業は企業独自の知識を生み出すことに優れている。マッキンゼー・アンド・カンパニーボストン・コンサルティングは独自のコンサルティング手法をいくつも編み出している。大手メーカーは独自の高度技術を絶えず開発している。不振にあえぐ中小の製造業の中でも、成長を続けているような企業には、大手に負けない製造技術を有しているところが多い。

 資本たる知識の戦略を策定する場合には、この分類が有効になると思う。


《補足》
 ちなみに、「知識人」といった場合の「知識」はこの分類のいずれにも入れ難い。知識人の知識は、知識というよりはむしろ情報に近い。知識人は脳内に他人よりも多くの情報を蓄積している人である。

 しかし、情報をたくさん持っていることは強みにはならない。特に現代においてはそうである。なぜなら、情報の蓄積能力ならばデータベースで簡単に代替できるからである。また、情報を持っていなくても、必要な情報ならばインターネットなどで簡単に入手することができる。一般人でも知識人と同等の情報量にアクセスすることが可能だ。

 知識人が生き字引のような存在であるならば、必要ない。我々は真に役立つ知識を求めている。耳が痛いかもしれないが、知識社会はそういう社会なのである。
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