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July 13, 2011

「パーソナリティ・モデルの5要素」に基づく性格診断(無料)

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 DIAMONDハーバード・ビジネス・レビューの7月号で、無料診断が2つ紹介されていたのでやってみた。まずは、パーソナリティ・モデルの5要素(通称ビッグ・ファイブ)に基づく性格診断。この診断では、経験に対する開放性、誠実さ、外向性、協調性、神経質さの度合いが解る。さらに、この5要素にはそれぞれ関連する下位要素があり、より詳細に自分の性格を把握することができる。論文の著者によると、自分や周囲の人間の失敗への対処の仕方を明らかにするのに役立つという。

 http://www.personal.psu.edu/j5j/IPIP/ipipneo120.htm(英語)

 診断結果の見方はこんな感じだ(論文から引用)。
 たとえば、誠実さの下位要素である「達成のための努力」で得点が高いならば、熱望した目標が達せられない場合に落ち込みやすいということだ。あるいは、神経質の下位要素である「怒り」で得点が高いと、他人のささいなミスを過度に責め、その重大性を誇張する傾向があることがわかる。
 リンク先のページにジャンプすると、診断にあたっての注意点がいくつか書かれているので、全てのチェックボックスにチェックを入れる。その後、ページ最下部の「Send」ボタンを押すと、診断がスタートする。診断は全部で120問あり、前半60問と後半60問でページが分かれている。英語なので若干面倒くさいが、"Very Inaccurate"(全く当てはまらない)〜"Very Accurate"(大変よく当てはまる)の5段階のうち、自分に該当するものを選択するという、診断としては極めてシンプルな形式のものである。

 私の結果は以下のようになった。いずれの要素も0〜99点の間で測定されるようだ。

基本要素(1)Extraversion(外向性)・・・15点
 <下位要素>
  (1)-1:Friendliness(親しみやすさ)・・・7点
  (1)-2:Gregariousness(社交性)・・・8点
  (1)-3:Assertiveness(積極性)・・・44点
  (1)-4:Activity Level(活発性)・・・49点
  (1)-5:Excitement-Seeking(興奮を追い求める度合い)・・・46点
  (1)-6:Cheerfulness(陽気さ)・・・11点

 外向性が低いのは自分でも自覚しているよ(汗)。でも、Assertiveness、Activity Level、Excitement-Seekingが他の下位要素よりも高いのはやや意外だった(それでも半分以下の得点だが)。

基本要素(2)Agreeableness(協調性)・・・16点
 <下位要素>
  (2)-1:Trust(他人に対する信頼感)・・・24点
  (2)-2:Morarity(道徳性)・・・29点
  (2)-3:Altruism(利他主義)・・・5点
  (2)-4:Cooperation(協業)・・・18点
  (2)-5:Modesty(謙虚さ)・・・35点
  (2)-6:Sympathy(他人に対する共感)・・・63点
 外向性と同様、協調性も低いのは認識済み(大汗)。EQ(心の知能指数)の診断とかをやっても、だいたいこの辺りのスコアは低く出る。それにしても、Altruismが5点ってのはちょっとひどいなぁ。Sympathyが高いのに対してAltruismが低いということは、「他者に共感はするけれども、救いの手は差し伸べない」ってことになるのかな?こう書くと、自分がすごく冷たい人間のように思えてしまうが・・・。大丈夫かなぁ?今後の仕事に影響しないかなぁ??

基本要素(3)Conscientiousness(誠実さ)・・・70点
 <下位要素>
  (3)-1:Self-Efficacy(自己効力感)・・・52点
  (3)-2:Orderliness(秩序正しさ)・・・80点
  (3)-3:Dutifulness(忠実さ)・・・66点
  (3)-4:Achievement-Striving(達成のための努力)・・・66点
  (3)-5:Self-Discipline(自己規律)・・・47点
  (3)-6:Cautiousness(注意深さ)・・・64点
 受診前には、次に出てくる(4)Neuroticism(神経質さ)が一番高くなると思っていたけれど、(3)Conscientiousness(誠実さ)が最も高得点だった。ただ、Self-Discipline(自己規律)だけが他の下位要素に比べて低いということは、自分の基軸がぶれることがまだ多いのだろうな。悪く言えば、自分に対して甘いところがあるということだろうか?

基本要素(4)Neuroticism(神経質さ)・・・60点
 <下位要素>
  (4)-1:Anxiety(不安感)・・・81点
  (4)-2:Anger(怒り)・・・68点
  (4)-3:Depression(失望)・・・72点
  (4)-4:Self-Consciousness(自意識)・・・67点
  (4)-5:Immoderation(過敏な反応)・・・12点
  (4)-6:Vulnerability(精神的な脆さ)・・・38点
 引用文にあった、「神経質の下位要素である「怒り」で得点が高いと、他人のささいなミスを過度に責め、その重大性を誇張する傾向がある」というパターンに見事に当てはまりました(泣)。しかし、Angerよりも、AnxietyやDepressionの方が高いんだね。確かに、他人の仕事を見ていてイライラすることは多いのだけれども、それを表に出さずに我慢する傾向はあるかもしれない。怒りを飲み込んだ結果、不安や失望感につながってしまうのだろう。

基本要素(5)Openness to Experience(経験に対する開放さ)・・・24点
 <下位要素>
  (5)-1:Imagination(創造力)・・・1点
  (5)-2:Artistic Interests(芸術に対する関心)・・・60点
  (5)-3:Emotionality(感情の豊かさ)・・・32点
  (5)-4:Adventurousness(大胆さ)・・・38点
  (5)-5:Intellect(知性)・・・70点
  (5)-6:Liberalism(リベラルな考え方)・・・17点
 「経験に対する開放さ」という日本語がやや不自然だけれども、解説文を読むと「自分はどういう分野での経験に興味があるか?」といった意味のようだ。Imaginationが1点って・・・。お情けで1点くれた、みたいな感じになっているじゃないか。

 ところで、下位要素にLiberalism(リベラルな考え方)が入っている点は、いかにもアメリカの診断っぽいなと感じた(Openness to Experienceの下位要素にLiberalismが位置づけられる理由はよく解らないけれども)。診断には、「選挙ではリベラルな/保守派の候補者に投票する」という設問が含まれている。
July 08, 2011

だから「楽観主義」という言葉は好きになれない―『失敗に学ぶ人 失敗で挫折する人(DHBR2011年7月号)』

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 (レビューの続き。5月号のレビュー「真の楽観主義者は究極の現実主義者である―『リーダーシップ 真実の瞬間(DHBR2011年5月号)』」もご参照ください)

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ストレス耐性を強化する トラウマを糧にする法(マーティン・E・P・セリグマン)
 1960年代後半、私が参加する研究チームは「学習性無力感」を発見した。(中略)ところが奇妙なことに、逃れられないショックや雑音を経験した動物や人間のうちの約3分の1は、けっして無力感に陥らなかった。彼らの何がそうさせたのだろうか。私の研究チームは、15年を超える研究の末、その答えが楽観主義であることを突き止めた。
 「ポジティブ心理学」の権威であるセリグマンの論文。「学習性無力感」とは、長期にわたって、ストレス回避の困難な環境に置かれた人は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという見解のことである(Wikipediaより引用)。有名な実験に「カマスの実験」があるが、まずはカマスが入った水槽の真ん中に仕切りを入れて、水槽の端から端まで移動できない状況を作る。

 するとカマスは、最初のうちは仕切りに頭を何度もぶつけながら、水槽の反対側に移動しようとするものの、時間が経過するにつれて、移動を諦めるようになる。この状態で仕切りを取り除くと、カマスは自由に泳げる環境であるにもかかわらず、水槽内を移動しようとしない。これが学習性無力感である。

 セリグマンは、「全ての人が学習性無力感に陥るのではなく、楽観主義的な人は学習性無力感に陥りにくい」と主張している。いかにもポジティブ心理学の教授らしい見解ではある。ところが、本号の最後の方に出てくる論文では、こんな調査結果が紹介されている。
 シリアル・アントレプレナーとは起業を繰り返す起業家を言う。彼ら彼女らの勇猛果敢さと粘り強さには、だれもが感服するが、その夢に資金を提供する投資家たちにとっては、大きなリスクの元である。

 我々の調査によれば、シリアル・アントレプレナーたちは失敗から学ぶのではなく、失敗の後も以前と同様、ただ楽観的すぎる傾向がある。(「4つの知見から学ぶ 「失敗」の論点」(デニス・ユチェバシャラン他)より)
 楽観主義的な人は、学習性無力感を避けて、幾多の失敗から不死鳥のように立ち上がることが可能かもしれない。だが一方で、その楽観主義者に振り回される債権者や株主、社員、取引先や顧客、さらには当の楽観主義者自身の家族などは、多大な損害をこうむる。

 本人だけにスポットを当てれば、楽観主義は大切なのかもしれないけれども、社会全体で見た場合に、果たして楽観主義はどのくらい有益なのか?については、議論の余地があると思う。例えば、

・度重なる事業の失敗を重ねて周囲の人たちに甚大な損失を与えたが、最終的には過去の損失を上回る大規模な事業を育てた人
・小規模の事業で数回失敗した後、中規模ではあるが継続的に利益が出る事業を作り上げた人

の2人がいるとして、トータルの損益の金額が同じだとしたら、社会的にはどちらの人の方が賞賛に値するのだろうか??(まぁ、シリアル・アントレプレナーに関する研究だけを持ち出してきて、「楽観主義」の効用について批判的なことを書くと、心理学に詳しい人からは「『確証バイアス』に陥っている」とか言われそうだが・・・。ちなみに「確証バイアス」とは、自分と同じ立場の見解や主張には敏感に反応する野に対し、自分の主張に反する情報は無視しやすい傾向のことを指す)

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失敗だけでは学べない 成功も厳しく検証せよ(フランチェスカ・ジーノ、ゲイリー・P・ピサノ)
 成功は、我々を実際よりも優れた意思決定者だと思い込ませる。さまざまな業界の経営幹部を対象に最近実施した簡単な調査では、あるグループのメンバーに仕事上の成功体験を思い出してもらい、別のグループには失敗経験を思い出してもらった。その後、両方のグループに一連の意思決定に関わってもらい、その作業に彼ら彼女らの自信、楽観性、リスク許容度を評価する測定法を組み入れた。

 すると、成功を想起した経営幹部は、失敗を想起した経営幹部よりも、自己の能力に自信を持ち、将来の成功を楽観的に予測し、大きなリスクを取る傾向があることがわかった。
 成功体験を思い出すだけでも、意思決定やリスク許容度に差が出るという興味深い実験。楽天・野村名誉監督は、負け試合の後でボヤキながら敗因分析をしていたが、いつの日だったか、マー君で勝った試合の後にも、「何で勝てたのかよく研究しないとな」と発言したのを覚えている。

 ノムさんがしばしば口にしていた「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉には、負けには明確な原因があるものの、勝ちには運やまぐれ(例えば、打ち損ないがヒットになった、相手ピッチャーが勝手に自滅した、たまたま浜風が吹いた、など)が絡んでいるから、「どこまで自分たちの実力で勝つことができたのか?」、「もっとうまくやれる戦術や作戦があったのではないか?」などをじっくり検証しないといけない、という意味合いが含まれているのではないだろうか?

 「成功も厳しく検証せよ」という教訓は、経営者やプロジェクトマネジャーのみならず、人事担当者にとっても非常に重要だと思う。なぜなら、人事担当者がある人の昇進や採用の是非を決める際には、必ず過去の業績を判断材料にするからだ。

 無名のベンチャー企業が、新しい営業担当者を採用しようとしているとしよう。応募者が大企業で高い成果を出していたからという理由で採用してしまうのは、非常に初歩的なミスである。その人の業績がよかったのは、単に大企業のブランドのおかげだったかもしれない。あるいは、周囲に優秀な営業事務スタッフがおり、顧客訪問に必要な資料はスタッフが用意してくれていたのかもしれない。

 人事担当者は、成功に対するその人自身の貢献度合いを見極める必要がある。ある会社の法人営業マネジャーから聞いた話であるが、この会社はチームセリングが多く、かつ技術支援部隊など他部門の人たちとチームを組んで営業を行う。

 営業担当者の評価は業績のみでは決まらず、「その営業担当者は、チームの中でどのくらいイニシアチブをとっていたか?(例えば、「チームメンバーの役割分担を明確にしていたか?」、「提案書の作成をメンバーに丸投げせず、自ら商談ストーリーを構築していたか?」、「商談スケジュールを決めて、メンバーの仕事の進捗をきめ細かくチェックしていたか?」、「商談の初期段階で、メンバーを顧客企業のキーパーソンに紹介していたか?」など)」を他のメンバーに評価してもらい、その評価と業績を組み合わせて、最終的な評価を確定しているという。

 (もう1回ぐらいレビューを書くかも)
December 02, 2010

12月号のその他の論文(メモ書き)−『人を潰す会社 人が輝く会社(DHBR2010年12月号)』

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 その他の論文については、もうコメントをつけるのが面倒くさくなってきたので(汗)、印象に残った文章だけ引用しておきます(手を抜いたな!とか言わないでね)。
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慢性的な過負荷からの脱却 社員を追い詰める「加速の罠」(ハイケ・ブルッフ他)
 我々の調査結果では、加速しすぎた企業は競合他社と比べて、特に業績、効率、社員の生産性、在職率などの評価基準において次第に劣っていく。情報へのアクセスが四六時中狩野でコスト削減が繰り返し行われるような現況の経営環境では、この問題は急速に蔓延する。
 リヒテンシュタインに本社を持つ建材メーカーのヒルティは「加速するための減速する」という点で秀でている。社内の各チームは定期的に2日間のチーム・キャンプに参加する。これは全体として年間で3万労働日に相当し、約960万ドルの費用がかかるものである。

 これらキャンプのうち「ピット・ストップ」と呼ばれるキャンプでは、各チームは一歩離れて自分たちの業務を振り返ることで、再び活力を得て通常の業務に復帰することができる。

 (中略)2009年の同社の売上げは20%減少したが、キャンプへの投資は継続した。人材開発担当の上級副社長アイビンド・スラーエンは、「なぜなら、困難な時期にこそ、我々の価値観と文化が重要な役割を果たすからです」と説明している。
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組織を蝕む負のスパイラル 職場の「妬み」を克服する(ターニャ・メノン他)
 妬みは人間関係を損ない、チームを分裂させ、組織の業績を徐々に蝕む。そして何よりも、妬みを持つ人をいちばん傷つける。他人の成功ばかり気にするようになると、自尊心が傷つき、自分自身の業績や昇進の可能性をおろそかにしたり、場合によってはこれらを台無しにしたりすることもある。
 心理学者のエイブラハム・テッサーによると、「人は、赤の他人が成功した場合よりも自分と同じような環境にある親しい人物が成功した場合のほうが不愉快になる」という。

 (中略)成功を収めた同僚から距離を置こうとすると、機会の喪失や組織の効率の低下を招くことになる。我々の調査結果によると、人は同じ組織内にいるライバルが考え出したアイデアよりも、他社で生まれたアイデアから学ぼうとする気持ちのほうが強いということが見て取れる。
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新規チームと既存部門のパートナーシップ構築 イノベーションをめぐる対立を解消する(ビジャイ・ゴビンダラジャン)
 経営幹部の多くは、大規模なイノベーション・プロジェクトを推進するには、他の部門から分離独立した専任チームが必要だと思い込んでいるのである。(中略)(しかし、)実際、イノベーション・プロジェクトの遂行に際しては、部門間の溝を何らかのかたちで埋めるパートナーシップ、すなわち、専任チームと、現行業務における優位性を生かすチームとの協働体制が不可欠である。

 たしかに、このようなパートナーシップは一見、非現実劇に思えるかもしれない。しかし、これを諦めるということは、イノベーションそのものを諦めてしまうことでもある。ほとんどのイノベーション・プロジェクトは、その企業が持つブランドや、顧客リレーションシップ、生産能力、専門知識といった既存の資源やノウハウの上に成り立っているからだ。