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June 04, 2012

《要約》『戦略サファリ』―ミンツバーグによる戦略の10学派(4.アントレプレナー・スクール)

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ヘンリー ミンツバーグ ジョセフ ランペル ブルース アルストランド Henry Mintzberg

東洋経済新報社 1999-10

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 前回までのプランニング・スクールやポジショニング・スクールのように、毎回長々と補足を書いていたら私の体力が持たないので(汗)、今回からは(学派の扱いが不平等になるかもしれないが、)短めの文章にとどめておこうと思う。第1〜第3学派は”規範的”なスクール、すなわち望ましい戦略を追求する学派であったのに対し、第4学派以降は”記述的”なスクールである。つまり、戦略自体の良し悪しよりも、戦略がどのように形成されるのか?を議論の中心に据える。

【第4学派:アントレプレナー・スクール】
<代表的な論者・理論>
(1)ヨーゼフ・シュンペーターのイノベーション理論(「創造的破壊」、「新結合」)
(2)O・コリンズ&D・G・ムーア、L・W・ブセニッツ&J・B・バーニーらの「起業家的人格」(起業家特有の性格や思考・行動パターンを[時に幼少期における人格形成の影響も含めて]研究する)
(3)ウォーレン・ベニス、バート・ナナスらの「ビジョナリー・リーダー」

資本主義・社会主義・民主主義資本主義・社会主義・民主主義
J.A. シュムペーター Joseph Alois Schumpeter

東洋経済新報社 1995-05

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<特徴>
(1)戦略はリーダーの頭の中にある。それはパースペクティブ(展望)であり、長期的な方向性に対する感覚であり、組織の将来像でもある。
(2)戦略形成のプロセスは、リーダーの経験や直観に基づくものであり、実際に戦略を思いつくこともあるが、そうでなければ他社の戦略を取り入れて、自分自身の行動に吸収してしまうこともある。
(3)リーダーは、一心不乱に取りつかれたかのようにビジョンを推進し、実行に関して深く関わり、必要があれば内容の修正を行う。
(4)ビジョンは順応性を持つため、起業家の戦略は計画的でありながら、創発的でもある。全体的なビジョンに関しては計画的であるが、ビジョンを詳細に落とし込む点に関しては創発性を持ちうる。
(5)組織も順応性を持ち、リーダーの指示に応えるシンプルな構造をとる(企業の規模や設立年数を問わない)。大企業の場合は、通常の業務手順や力関係などを一時的に棚上げし、ビジョンを持ったリーダーに自由裁量を与える。
(6)起業家的戦略は、ニッチ戦略を取ろうとする傾向がある。

<功績>
(1)1人のリーダーの直観、判断、知恵、経験、洞察といった、人間の知的活動に焦点を合わせた。
(2)(a)創業時の組織、(b)困難な状況に直面し、方向転換が求められる組織、(c)成長過程にある小規模組織に必要な戦略を明らかにした。

<問題点>
(1)戦略形成がたった1人のアントレプレナーの意識や行動、すなわちブラックボックスの中で行われており、他人からはその中身が見えない。
(2)ビジョナリー・リーダーは素晴らしく精力的だと描かれる反面、病的なまでに他者を追い詰めてやる気をそぐ一面がある。
(3)ビジョンは、マネジャーたちをある一定の方向に過度に縛りつけてしまう。新しくはあっても破滅的なアイデアを追求するように、マネジャーたちを仕向けてしまうことがある。
(4)アントレプレナーのビジョンは、社員が学習による試行錯誤や、写真同士の切磋琢磨を通じて、不確実な未来を切り拓いている時に、彼らの注意をそこから逸らしてしまうことがある。
(5)ビジョンを持っているだけのリーダーに頼るよりも、ビジョンある組織を構築するべきである。『ビジョナリー・カンパニー』のジェームズ・コリンズらは、「時を告げる」カリスマリーダーに頼るのではなく、「時計を作る」必要があると述べている。すなわち、リーダーがいなければ時間が解らないような組織では不十分であり、組織がいつでも時刻を把握できる状態にすることが重要である。

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 《10学派一覧》
 第1学派:デザイン・スクール
 第2学派:プランニング・スクール
 第3学派:ポジショニング・スクール
 第4学派:アントレプレナー・スクール
 第5学派:コグニティブ・スクール
 第6学派:ラーニング・スクール
 第7学派:パワー・スクール
 第8学派:カルチャー・スクール
 第9学派:エンバイロメント・スクール
 第10学派:コンフィギュレーション・スクール
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