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April 04, 2012

《参考》DRAM、PC(デスクトップ/ノート)、タブレットPC、スマートフォン関連の市場規模データなど

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《世界のDRAM市場規模の推移(2009年〜2014年、2011年以降は予測)》
 iSuppliによる2011年のDRAM市場規模予測は355億ドルで、これは前年2010年の403億ドルから11.8%の減少となる。一方で2010年におけるDRAM市場は2009年との比較で77.5%の成長を実現している(※a)。
DRAM市場規模推移(2009-14年、11年からは予測)

《世界のDRAM市場規模(用途別)の推移(2008年〜2014年、2010年以降は予測)》
 DRAM市場のもう少し詳しい内訳を、半導体メモリの技術と市場を展望する専門講演会「MemCon(メムコン)」の発表データで見てみる。「Data Processing」はPC向け、「Wireless Communications」は無線通信(携帯電話、タブレットPCなど)向け、「Consumer」はデジタル家電(TV、ゲーム機、Blu-rayディスク機、デジタルスチルカメラなど)向けを指す。グラフからは、いずれの分野も2010年に市場が急拡大することが読み取れる。

 ただし、PC向けに限っては、2013年から下降線をたどると予測されている。これはPCの主役となったノートPCの価格が下がり続けており、標準搭載DRAMの容量拡大が進まないからだという(※b)。実際には、PC向けDRAMの価格下落は、予想よりも早く進んでしまったわけだが・・・。

DRAM・NANDフラッシュ市場規模推移(用途別、2008-14)

《2011年第4QのDRAM世界シェア》
 DRAMeXchangeによるランキング。1位:サムスン電子(44.3%)、2位:ハイニックス(23.3%)、3位:マイクロン(12.1%)、4位:エルピーダ(12.0%)。エルピーダがマイクロンに抜かれて4位に転落(※c)。

2011年4Q_DRAMシェア(DRAMeXchange)

《2011年第4QのモバイルDRAM世界シェア》
 DRAMeXchangeによるランキング。1位:サムスン電子(53.8%)、2位:ハイニックス(20.8%)、3位:エルピーダ(17.0%)、4位:マイクロン(7.3%)、5位:ウィンボンド(1.4%)。韓国勢(サムスン+ハイニックス)だけで7割超(※d)。《2011年第4QのDRAMシェア》の表と比べてみると、モバイル向けDRAM市場は、DRAM市場全体の約4分の1の規模しかなく、ニッチな市場であることが解る。

 2011年4Q_モバイルDRAMシェア(DRAMeXchange)

 沼上幹教授の『戦略分析ケースブック』によると、モバイル向けDRAM市場におけるエルピーダのシェアは60%に上っていた時期があるという(2000年代半ばのことと推測される)。当時のモバイル向けDRAM市場規模は約2,000億円らしいので、モバイル向けDRAM市場からエルピーダが得ていた売上高は約1,200億円という計算になる。

 だが、上表からは、ここ数年でエルピーダが約40%もシェアを落としたことになる。上表の2011年第4Qの金額を単純に4倍すると、2011年のモバイル向けDRAM市場規模は、約6,368百万ドル(1ドル=80円とすると、約5,100億円)と推測される。エルピーダのシェアはそのうち17%であるから、エルピーダの売上は、約866億円ということか?

《ノートPCの世界出荷台数推移(2008年〜2010年)》
 DRAMeXchangeは2010年4月に、同年の全世界におけるノートPCの出荷台数が初めて2億台の大台を突破すると予測。出荷量は前年比27.3%増の2.03億台に達する見通しで、このうちNetbookの出荷量は同27.8%増の3,630万台に拡大するとした(※e)。

2008-10NB世界出荷量推移

《ノートPCの世界出荷台数推計(2010年〜2011年)》
 ただ、ノートPC市場は、2010年のiPadに端を発するタブレットPC市場の誕生によって、変化が現れる。DRAMeXchangeは2010年11月に、2011年のノートPC出荷成長率は15.4%と過去平均の20%を下回る見通しを明らかにした。成長減速の理由として、タブレットPCがノートPCの市場シェアを15〜20%、台数にして700万〜1,000万台分侵食することを挙げている。前年同期比の成長率を表した青色の折れ線グラフの下がり具合が、その傾向を如実に表している。

 一方でDRAMeXchangeは、タブレットPCがPC全体の販売を牽引したとも指摘。タブレットPCの出荷量をノートPCと見なせば、2011年のノートPC全体の出荷量は、2010年比で31.6%増となるとした(※f,g)。

2010-11世界NB出荷量予測


《デスクトップPCの世界出荷台数推移(2010年〜2015年、2011年以降は予測)》
 DRAMeXchangeが発表しているQ単位の細かいデータに対し、もう少し中長期的な予測データをIDCより掲載。IDCは、2011年2月の時点で2011年の世界出荷台数を前年比7.1%増と予測していたが、これを4.2%増に引き下げた。同社は、第1四半期の出荷台数が減少したこと、経済見通しが一段と控えめになっていること、成熟市場での消費者分野が飽和状態であることなどを下方修正の理由として挙げている(※h)。

デスクトップPCの出荷台数推移(2010-15、2011以降は推計)
(IDCのデータを基に筆者作成。単位は百万台)

《ノートPCの世界出荷台数推移(2010年〜2015年、2011年以降は予測)》
 (※h)と同じデータソースからグラフを作成。新興国市場における伸びが著しい。IDCは、「スマートフォンやタブレット端末に押され気味だが、パソコンはこれまで培ったユーザー基盤とエコシステムがあり、最も総合的で手に入れやすいコンピューティングプラットフォームであり続ける」とコメントしている。このコメントから、同社のノートPC市場のデータにはタブレットPCが含まれていないこと、また、タブレットPC市場の伸びを踏まえた上での需要予測であることがうかがえる。

ノートPCの出荷台数推移(2010-15、2011以降は推計)
(IDCのデータを基に筆者作成。単位は百万台)

《タブレットPCの世界出荷台数とiPadの世界シェア推移(2010年〜2015年、2011年以降は予測)》
 2011年の出荷台数は約6,200万台だが、2015年には約1億6,100万台と約2.6倍に拡大すると予測されている。市場調査会社WitsViewとDRAMeXchangeによると、アップルが2012年以降も高いシェアを維持するのは、「競合メーカーは、アンドロイド(Android)OS搭載タブレットPCを多数発売するが、タブレットPC市場の一部のシェアを分け合うだけであり、iPadの地位を脅かすには至らない」からだという。

 こうした状況を受け、競合メーカーの一部は、Android搭載タブレットではアップルに太刀打ちできないと判断、2012年末にかけて重点をAndroidからマイクロソフトの次世代OS「Windows 8」搭載タブレットにシフトすると見られているようだ(※i)。

2010-15タブレットPC世界出荷とiPadの市場シェア推移(一部予測)

《タブレットPCの世界シェア(2011年第3四半期、第4四半期》
 2011年第3四半期のシェアは、iPadが64%、Galaxy Tabが11%であったが、2011年11月15日にアマゾンがAndroid OS搭載の「Kindle Fire」を投入したことで様相が一変。Kindle Fireは、2011年第4四半期に388万5,000台を出荷したという。2011年通期(1〜12月)で見ても、タブレット端末の出荷台数ベースのシェアで、Kindle Fireが6%と第3位となった。iPadのシェア62%(4,049万3,000台)、Galaxy Tabの同9%(同611万台)に続く数字である(※j)。なお、「その他」はAndroid OS搭載のタブレットPCが玉石混合状態で、そこにWindows 8搭載のタブレットPCが少し入っているものと思われる。

タブレットPCシェア推移(2011Q3-Q4)
(記事データより筆者作成)

《携帯電話の世界出荷台数推移(2008年〜2017年、2011年以降は予測、スマートフォンを含む)》
 矢野経済研究所が2011年11月に発表したレポートによると、2010年の世界の携帯電話出荷台数は、前年比10.6%増の13億7,845万台であった。新興国・途上国の需要拡大や、先進国のスマートフォン人気が成長を支えたとしている。また、2010年のスマートフォン出荷台数は前年比39.5%増の2億7,722万台だった。3G通信環境の整備が途上国でも進んでいることや、ソーシャルメディアの世界的な流行などが、スマートフォン人気を後押しした。

 同レポートによれば、2011年の世界の携帯電話出荷台数は、前年比8.2%増の14億9,206万台になる見通し。また、スマートフォンの出荷台数は前年比71.2%増の4億7,465万台と予測されている。市場の中心は米国や欧州市場だが、途上国においてもスマートフォンの本格的な普及が始まっているという(※k)。

 今年に入ってからCanalysの発表した推計によると、2011年のスマートフォン出荷台数は、全世界で4億8,770万台となり、PC(タブレットPCを含む)の4億1,460万台を上回ったそうだ(※l)(ちなみに、IDCのPC出荷台数の予測値[デスクトップPC:1億4,700万台、ノートPC:2億1,460万台]と、DRAMeXchangeのタブレットPC出荷台数の予測値約6,200万台を全部合わせると、だいたい4億2,000万台になる)。

携帯電話出荷台数推移(2008-17、スマートフォン含む)
(本調査には、PHS、デジタルフォトフレーム、タブレットPCなどは含まない)

《世界における携帯電話・スマートフォンのメーカー別出荷台数推移(2008年Q3〜2011年Q3)》
 青系統の色で塗りつぶされた部分はスマートフォン以外の端末、茶系統の部分は他社製OS(具体的にはほぼAndroid)を搭載するスマートフォン、そして緑系統の部分は自社製OSを採用するスマートフォンメーカーの出荷台数をそれぞれ示している。

 スマートフォンの市場では有名メーカーの数が大幅に増え、"Other"(その他)に分類されるメーカーの割合が小さくなっている。一方、非スマートフォンの市場ではそれと反対の傾向がみられる。こちらの市場はノキア、サムスンの2大メーカー、それに「その他」の3つによる寡占傾向が強まっている(※m)。(「その他」には、日本のガラパゴス化した携帯電話が含まれるのだろうが・・・。確か、国内では年間約4,000万台の販売台数があるので、四半期単位で計算すると、季節変動を考慮しなければ、薄い青色で示された一番上の"Other"のうち、平均1,000万台は国産の携帯電話ということになるだろう)

 なお、2011年第2四半期におけるスマートフォンのシェアは、サムスンが26%に達し、1年前のノキアと順位が入れ替わった(ノキアはシェアが14%を下回った)。また、アップルは14%強のシェアを維持したが、前四半期の19%からは減少となった。HTCは11%のシェアを押さえて、RIM(9%)を追い抜いた。ソニーエリクソンは6%前後、モトローラは約4%までシェアを落とし、LG電子(5%)に追い越されている(※n)。

携帯電話・スマートフォンのメーカー別出荷台数推移


《2012年4月6日追記》
《薄型テレビの世界シェア》
 前述のように、いくらスマートフォンの市場が急伸しており、2011年はとうとうPCの出荷台数を上回ったとはいえ、モバイル向けDRAM市場はDRAM市場全体で見るとニッチな分野である。サムスンがDRAM市場全体でも高いシェアを保っている要因の1つは、薄型テレビ(液晶テレビ)にあるのではないだろうか?ネット通信が可能な薄型TVには、PCと同じような低スペックの標準型DRAMが使われている。

 2011年第4四半期における薄型テレビの世界シェアは、サムスンが26.3%と日本勢を圧倒している。ちょうど、サムスンのシェア≒ソニー+パナソニック+シャープのシェアといった感じだ。しかも、サムスンと日本勢の差はますます広がっている(※o)


薄型テレビの世界シェア(2011Q3-Q4)


(※a)「DRAM価格は2011年も大幅続落、チップメーカーの業績を直撃へ - 米iSuppli予測」(マイナビニュース、2011年1月3日)
(※b)「【MemCon Tokyo 2010基調講演レポート】20億人の巨大な個人消費がPCや携帯電話などの市場を支配」(PC Watch、2010年6月29日)
(※c)【Market View】DRAMeXchange: Little Change in 4Q11 DRAM Revenue Ranking, Mainly due to Mobile and Server DRAM Production Increase by First-tier Manufacturers(DRAMeXchange、2012年2月8日)
(※d)【Market View】DRAMeXchange: Samsung Takes 54% of Mobile DRAM Market, Korean Makers’ Revenue Accounts for Nearly 75% of Global Market(DRAMeXchange、2012年2月13日)
(※e)「【PC】 2010年のノートPC出荷量、初の2億台突破の見通し」(EMS One、2010年4月2日)
(※f)「【PC】 タブレットPC、ノートPCのシェア1000万台分を浸食」(EMS One、2010年11月19日)
(※g)グラフは、「【PC】 2011年のNB市場成長率15.4%、タブレットPC浸食が影響」(EMS One、2010年11月19日)より引用。
(※h)「2011年の世界パソコン市場、IDCが出荷台数見通しを下方修正」(ITPro、2011年6月7日)
(※i)「【PC】 iPad 3、3月7日発表へ 競合はAndroidからWindows 8にシフトか」(EMS One、2012年2月29日)
(※j)「Kindle Fireが2011年第4四半期のAndroidタブレット市場で台数シェア首位に、IHS iSuppliの調査から」(Tech-On、2012年2月20日)
(※k)「2011年の世界のスマホ出荷、71.2%増の4億7465万台の見通し―矢野経済研究所調べ」(ITmedia、2011年12月26日)
(※l)「ついにスマートフォンの年間出荷台数がPCを上回る」(アプリオ、2012年2月4日)
(※m)「携帯電話端末市場の「見取り図」- Asymco」(WirelessWire News、2011年11月2日)
(※n)「世界のスマートフォン市場の状況(2011年第3四半期) - Asymco」(WirelessWire News、2011年12月1日)
(※o)2011 TV Shipments Fall After Six Consecutive Years of Growth(DISPLAYSEARCH、2012年3月14日)
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