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May 31, 2010

21世紀の経営に必要なのは「OR」から「AND」への発想転換(補足)

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 経営における二項対立の調和の話だけで3つの記事になってしまったが、最後にジェームズ・コリンズの『ビジョナリー・カンパニー』から、偉大な企業が持つ「ANDの才能」についての記述を引用し、5月最後の記事にしたいと思う。
 21世紀の経営に必要なのは「OR」から「AND」への発想転換(1)
 21世紀の経営に必要なのは「OR」から「AND」への発想転換(2)
 21世紀の経営に必要なのは「OR」から「AND」への発想転換(3)

ジェームズ・C. コリンズ
日経BP社
1995-09
おすすめ平均:
Built to Last(継続するための会社設立)
主張は矛盾しているが働くことについておおいに考えさせられる。
素晴らしい翻訳・・・
posted by Amazon360

 ビジョナリー・カンパニーは「ORの抑圧」に屈することなく、「ANDの才能」によって、自由にものごとを考える。「ANDの才能」とは、さまざまな側面の両極にあるものを同時に追求する能力である。AかBのどちらかを選ぶのではなく、AとBの両方を手に入れる方法を見つけ出すのだ。以下に例をあげてみよう。

 「利益を超えた目的」 と 「現実的な利益の追求」
 「揺るぎない基本理念と力強い変化」 と 「前進」
 「基本理念を核とする保守主義」 と 「リスクの大きい試みへの大胆な挑戦」
 「明確なビジョンと方向性」 と 「臨機応変の模索と実験」
 「社運を賭けた大胆な目標」 と 「進化による進歩」
 「基本理念に忠実な経営者の選択」 と 「変化を起こす経営者の選択」
 「理念の管理」 と 「自主性の発揮」
 「カルトに近いきわめて同質的な文化」 と 「変化し、前進し、適応する能力」
 「長期的な視野に立った投資」 と 「短期的な成果の要求」
 「哲学的で、先見的で、未来志向」 と 「日常業務での基本の徹底」
 「基本理念に忠実な組織」 と 「環境に適応する組織」

 F・スコット・フィッツジェラルドによれば、「一流の知性と言えるかどうかは、二つの相反する考え方を同時に受け入れながら、それぞれの機能を発揮させる能力があるかどうかで判断される」。これこそまさしく、ビジョナリー・カンパニーが持っている能力である。
 なお、原文を見ていないので何とも言えないのだが、「揺るぎない基本理念と力強い変化」と「前進」については、「揺るぎない基本理念」と「力強い変化による前進」、「社運を賭けた大胆な目標」と「進化による進歩」については、「社運を賭けた大胆な目標」と「改善による漸進」と解釈した方がしっくりくる気がする。
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