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December 27, 2009

スタッフ職は現場に行くのを習慣化した方がいいかもしれない

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 私がちょっとだけSEをやっていた時期に、ITベンダーやユーザ企業が集まる勉強会に顔を出すと、「情報システム部門の役割とは何か?」という話題が持ち上がることが多かった。

 「情報システム部門はもっとユーザ部門の現場に行って、ユーザ部門の業務プロセスをよく理解しないといけない」
 「最新の技術を使ったITの導入にこだわるのではなく、どうすればユーザ部門の業務の生産性が上がるのかをもっと考えるべきだ」というのがITベンダー、ユーザ企業双方の共通見解だった。

 それから何年か経って、企業向けの研修サービス事業に携わるようになり、人事部や人材開発部の方と仕事をする機会が増えた。こっちの分野では最近「ワークプレイスラーニング」というキーワードを軸として、「これからの人事部や人材開発部の役割とは何か?」という議論が展開されるようになっている。企業における学習は、研修という閉じた空間の中だけではなく、研修後の現場でこそ実践される。ということは、人事部や人材開発部は研修後の現場学習をサポートする存在でなければならない、ということがしきりに主張されているのだ。

 さらに議論は発展して、研修担当者は単に研修の企画・実施のプロフェッショナルになるだけではなく、それぞれの現場部門に出向いて現状をよく把握し、現場部門が中長期的に果たすべき機能を定義し、その機能を実現する人材要件を洗い出し、その人材要件を満たす人材を育成するための学習プロセスを設計する社内コンサルタントのような役割を担う必要がある、という話も出てきている。

 私は、両者の話は非常に似ていると感じた。要は、「スタッフ部門はもっと現場に足を運んで現場をよく知り、現場業務のパフォーマンスを上げるための方法を考え実行する部隊でなければならない」ということである。

 スタッフ部門はライン部門をサポートする存在であるが、もっと厳密に定義すれば、「ライン部門の成果を最大化するような業務プロセスの設計を支援し、プロセスに投入する経営資源を最適化する存在」ということになると思う。もちろん、業務プロセスそのものの設計は各ライン部門の責任で実施する。各スタッフ部門は、それぞれが管轄する経営資源の効率性を最大限に高めるような視点で業務プロセスのデザインをバックアップし、経営資源の最適投入に責任を持つことである。

 例えば、情報システム部であれば、効率的な情報流通や効果的な情報活用の観点から業務プロセスを点検し、業務プロセス改善の提案とシステムの改修・構築を実施する。人事部・人材開発部であれば、適材適所の視点から業務プロセスを眺め、社員の能力を最大限活用できる業務プロセスへと変革するとともに、足りない人員を補う採用・異動や、足りないスキルをカバーするトレーニングを実行する。マーケティング部であれば、製品の価値やブランドが的確に訴求できるような営業プロセスになっているかをチェックし、営業プロセスの最適化を提言すると同時に、営業を支援するプロモーションツールの導入や広告投資を行う。

 スタッフ部門がこれらのことを実施するためには、現場のことをよく知らなければならない。普段はデスクに向かってしこしこと資料作りや調査を行い、企画が持ち上がった時だけ現場部門の数人にヒアリングをしているようでは現場のことは理解できない。スタッフ部門の人間は、現場の人と積極的にコネクションを作り、頻繁に情報交換し、定量的/定性的な調査を繰り返し、時に一緒に働くような関係を目指す必要があるのではないかと思う。

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