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October 24, 2009

マネジメントとリーダーシップの違い−『リーダーシップ論−いま何をすべきか』

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 マネジメントとリーダーシップは区別が結構難しい。弊社のリーダーシップセミナーでも、両者の違いがたびたび話題になる。世の中には様々なマネジメント研修とリーダーシップ研修があるが、中身を見るとリーダーシップ研修と謳いつつ実際の中身はマネジメントだったり、あるいはその逆だったりすることが少なくないように思える。

 ジョン・コッターの著書『リーダーシップ論−いま何をすべきか』の中に、マネジメントとリーダーシップの違いに言及している部分があるので、頭の整理のためにメモ書きで残しておこう。

ジョン・P. コッター
ダイヤモンド社
1999-12
おすすめ平均:
マネジメントとリーダーシップの違い、マネジャーとリーダーの違い等見るべき個所あり
リーダシップを発揮できるマネージャーはどれだけいるのか?
出世する時読む本
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 まず、マネジメントとリーダーシップの共通点と相違点について、コッターは次のように述べている。
 マネジメントは複雑さに対処し、リーダーシップは変革を推し進めるというそれぞれの役割から、両者の違いが明確になってくる。マネジメントとリーダーシップはともに、_歛蠅瞭団蝓↓課題達成を可能にする人的ネットワークの構築、実際に課題を達成させる、という共通の三つの仕事があるのだが、そのために用いる具体的手法にこそ、両者の違いがある。
 その具体的手法の違いとはこうだ。

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 マネジメント:計画の立案と予算策定⇔リーダーシップ:針路の設定

 込み入った環境をうまく泳ぎきるために、計画の立案と予算策定から着手するのが、マネジメントの流儀である。つまり、将来の目標(一般には、翌月や翌年の目標)を定め、その達成に向けて詳細な実行ステップを決め、計画を完遂するために経営資源を割り当てるのだ。

 これとは対照的に、リーダーシップを発揮して、発展的な組織変革の端緒を開くには、まず針路を設定しなくてはならない。将来ビジョン(通常は、かなり先までを視野に入れたビジョン)と、そのビジョンを実現するための変革の戦略をまず用意するのだ。

課題達成を可能にする人的ネットワークの構築
 マネジメント:組織化と人員配置⇔リーダーシップ:人の心の統合

 マネジメントの手法では、計画立案の次には、組織化と人材配置によって、その計画を抜かりなく達成することを目指す。具体的には、計画達成に照準を合わせた組織構造を構築し、ポストを創設すること、適切な人材を充当すること、関連スタッフへ計画を伝達すること、計画実行権限を委譲すること、実行状況を把握する仕組みをつくることなどである。

 同じ目的を達成するのにリーダーシップはどうするのか。一つの目標に向けて組織メンバーの心を統合するのである。互いに手を取り合って、ビジョンを理解しその実現に尽力できる人々に、新しい方向性を伝えるのだ。

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 マネジメント:コントロールと問題解決⇔リーダーシップ:動機づけと啓発

 では、計画の達成を確実にするための、それぞれの手法はどういったものなのだろうか。マネジメントの武器はコントロールと問題解決である。報告書やミーティングといった方法により、フォーマル、インフォーマル両面から計画と実績を綿密に比べ、両者の間にギャップが生じていないか目を光らせる。そして問題があれば、それを解決すべくプランを立て準備する。

 リーダーシップがビジョンを達成するための手段は、動機づけと啓発である。価値観や感性といった、根源的ではあるが往々にして眠ったままの欲求に訴えかけることで、大きな障害を乗り越え、皆を正しい方向に導くわけだ。
 忘れてはならないのは、両者は全くの別物ではあるものの、互いに補完関係にあるということだ。コッターも、「複雑さと変化の度合いが増すビジネス環境においては、ともに欠くべからざるもの」、「優れたリーダーシップとマネジメント力をともに備え、なおかつこの両者をうまくバランスさせられるかどうかに真価がかかっている」としている。
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