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January 06, 2008

効果的なフィードバックを行うための3つの要素

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効果的なフィードバックの必要性
 私達は、自分が行った仕事の内容や結果について、周囲の人からフィードバックを受ける。最も多いのは上司やチームリーダーから受けるフィードバックである。しかし、フィードバックは職位が上の人間から下の人間へと行われるものに限らない。同僚同士でもフィードバックは行われるし、時に自分の上司に対してフィードバックをすることもある。

 フィードバックは「ある系の出力(結果)を入力(原因)側に戻すこと」を意味するサイバネティックスの用語であり、元来、自動制御回路などの電子工学の分野で用いられているものである。組織内におけるフィードバックは、次のように定義することができる。
フィードバックとは、各人の行動が他者にどのような影響を及ぼしているのかに関する情報を提供することである。
 効果的なフィードバックが行われれば、フィードバックを受けた人は、自分の行動が周囲にどのような影響を及ぼしたのかを認識し、今後も継続すべき行動と改善すべき行動とを識別することができる。効果的なフィードバックは、組織内の人々を洗練された第一級の人材へと成長させるために欠かせないものだ。

フィードバックのメッセージに含まれる3つの要素
 それでは、有益なフィードバックを行うためには、どのようにメッセージを構築すればよいのだろうか? リーダーシップ教育で有名なCCL(Center for Creative leadership)では、SBI(Situation-Behavior-Impact)というフィードバック技法を開発している。その名の通り、フィードバックの手順を、‐況(Situation)、観察された言動(Behavior)、その言動が及ぼした影響(Impact)の3つに分けて、メッセージ構築のポイントを次のように指摘している。

‐況
 言動が発生した具体的な状況を把握し、明確化すること。言動の場所および日時を述べれば、相手が当時の自分の考えや言動を明確に思い出す状況ができる。
<良い例>
 「先週の進捗会議で、君が○○課長とスケジュールの遅れを挽回するための方法についてディスカッションしていたとき、…」
<悪い例>
 「先週か先々週かの進捗会議で、君が○○課長と今後の進め方をいろいろと話していたとき、…」

観察された言動
 フィードバックをする際の最も一般的な間違いは、その人の言動ではなく、その人個人について説明した形容詞を使用した断片的な意見が伝わったときに起こる。そのような種類のフィードバックは、パフォーマンスを改善するためにどの言動を止めるべきか、あるいは継続すべきかといった情報が与えられないため、効果がない。
<良い例>
 「販売戦略会議で、各支店の予算を巡って支店長が対立していたとき、司会者である君は支店長の意見を最後まで聞かず、時折強い口調で発言を制止したうえ、本部で予め決めていた予算を押し付けようとした」
<悪い例>
 「販売戦略会議で、各支店の予算を巡って支店長が対立していたとき、司会者である君は終始イライラした様子だった」

その言動が及ぼした影響
 伝えたい影響は、その人の言動が、組織、共働者、プログラム、顧客、製品、またその他第三者にどのような影響を与えるかではない。集中的に伝えたい影響は、その言動に対するあなたの反応である。
<良い例>
 「君の作ったシステム構成図には何点か不備があった。お客さんの期待に応えられなくて私は残念だ」
<悪い例>
 「君の作ったシステム構成図には何点か不備があった。お客さんはそれを見て不満げだった」

フィードバックで人間関係を強化する
 効果的なフィードバックが人材の育成に不可欠なのはもちろんであるが、副次的な効果としてフィードバックをする側とされる側の「人間関係の強化」という点も見逃せない。前述のSBIの技法を踏まえて、効果的なフィードバックを端的に説明すると、「相手の言動を具体的に観察し、その結果自分がどのように感じたのかを率直に伝えること」となる。

 フィードバックの受け手にとって、「自分の言動が客観的に観察されている」ということは、「自分の言動は周囲から注目されている」という緊張感と、「自分は組織の中で放置されていない」という安心感の両方をもたらす。また、フィードバックを行う人自身の感情を率直に伝えるということは、相手の言動の改善に積極的に関わろうとしていることを示すサインとなる。これがもし、第三者の意見や反応を引用、伝達するのにとどまるとすれば、受け手はフィードバックをする人を単なる傍観者としかみなさないだろう。

 いわば「冷たさ」と「温かさ」が程よく混じったフィードバックは、信頼関係の強化をももたらすのである。

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