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May 08, 2006

【ミニ書評】高橋伸夫著『虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ』

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虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ
高橋 伸夫

日経BP社 2004-01

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 高橋伸夫(東京大学大学院経済学研究科教授)著。2004年のベストセラーで、今更ながらという気はしたが、読んでみた。感想…「痛快」という言葉はこういう本によく当てはまる。何が痛快だったかというと、一つは動機づけ理論の歴史的変遷をたどる部分で、通常の教科書的な説明の裏に隠されていた事実がいくつも示されていたということ、そしてもう一つは、日本の経営学界がいかに海外の理論に振り回されていたかが、著者自身の経験談も含めて赤裸々に明かされていたということである。

 成果主義についての本は往々にして、「成果」とは何かという肝心な説明をしていない(人事コンサルタントとして成果主義の導入を進めてきた高橋俊介氏の著書『成果主義は怖くない―「仕事人生」を幸せにするキャリア創造』も然り)。しかし、この本では最後に一応成果主義の定義を行っている(さすがに抜かりがないなと妙に感心してしまった)。もっとも、本書の目的は日本型年功制の素晴らしさを説くことであるため、成果主義そのものについてはほとんど述べられていない。「要するに『成果主義』はみなダメ」とバッサリ斬られてしまっている。

 日本型年功制の復活とは言うものの、現実世界では年功制に関する様々な問題点が指摘されているのも事実である。本書では年功制をほとんど無批判で肯定している著者は、それらの問題を制度的・理論的な問題として捉えるのだろうか、それとも単なる運用上の問題と捉えるのだろうか?
(May 8, 2006)

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