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May 08, 2006

【ミニ書評】高橋俊介著『成果主義は怖くない―「仕事人生」を幸せにするキャリア創造』

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成果主義は怖くない―「仕事人生」を幸せにするキャリア創造成果主義は怖くない―「仕事人生」を幸せにするキャリア創造
高橋 俊介

プレジデント社 2002-03

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 高橋俊介(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授)著。タイトルからも解るように、著者は成果主義を擁護する立場に立っている。先行者であるアメリカの試行錯誤を追いつつ、日本企業の成果主義に対するいくつかの誤解を解こうとする狙いが本書にはある。

 ただ、本文には何点か矛盾も含まれているようだ。例えば、能力評価と成果評価の混同が問題であるとする一方で、成果主義においては能力評価がよりいっそう重要であると主張してみたり、キャリアを考える上では10年後に今の仕事はないと思った方がよいと述べておきながら、成功するアントレプレナーは10年後の自分の会社の様子が直感的に夢想できると述べたりしている。

 著者は、個人の役割が固定されている組織を「野球型」、個人の役割が流動的な組織を「サッカー型」と呼び、前者がこれまでの組織、後者が成果主義の下で必要となるこれからの組織であるとの認識を持っている。しかし、役割が固定されているかどうかは成果主義とは無関係である。なぜなら、本物の野球を見れば、それが典型的な成果主義型の報酬制度をとっていることが一目瞭然であるからだ。
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