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April 03, 2006

【ミニ書評】レスター・サロー著『資本主義の未来』

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資本主義の未来資本主義の未来
レスター・C. サロー Lester C. Thurow

阪急コミュニケーションズ 1996-10

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 レスター・C・サロー著、山岡 洋一・仁平 和夫 訳。現代の資本主義に大きな影響を与えている変化としてサローは(1)共産主義の崩壊、(2)人間主体の頭脳産業へのシフト、(3)人口の増加、移民の増加、高齢化などによる人口構造の変容、(4)グローバル経済の到来、(5)主権国家の不在・覇権なき世界、という5つの要因を挙げている(ドラッカーの『見えざる革命』『新しい現実』の内容と共通する部分も多いことに気づかされる)。

 資本主義は競争のイデオロギーであり、資本主義自体も社会主義や共産主義と戦いながら今日まで生きながらえてきた。だが、その社会主義と共産主義がこの世から去った今、競争相手なき環境で資本主義は一体どうなってしまうのか、という問題意識がサローにはある。しかし、かといって資本主義以外に選択肢はなく、現在の資本主義をよい方向に持っていくしか方法はないと断言する。とりわけ現代の資本主義は、グローバル経済に適応しうるだけの知識や巨大なインフラに対するますます長期的な投資と、知識労働者が働くためのチームワークを必要としており、個人主義、短期的な利益拡大に走りがちな資本主義が最も苦手とすることを行わなければならない。これが現代経済の直面しているジレンマである。

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