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January 24, 2006

富士火災の成果主義訴訟、和解成立

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 半年ほど前に「気になる法律の問題(2)」という記事で富士火災訴訟のことを取り上げ、判決の動向を気にかけていたのですが、つい先日和解が成立したようです。

 成果主義で手取り月2万円 社員の訴え、和解し制度改正

 「手取りが2万なんてけしからん」と感情論で話をすることはいくらでもできますが、話に説得力を持たせるためにはやはり冷静な理論が必要です。私は、企業は「所得の公正分配機関」としての責任をある程度(「ある程度」としているのは、現実的に全社員が平等に所得を受け取るという事態が想定しがたいため)有していると考えています。「所得の公正分配機関」たる企業という考え方は、私が最近漠然と考えていることなので、当然ながらもっと議論を重ねるべきであることは承知しています。

 所得の分配機能は政府特有のものではありません。むしろ、政府が有しているのは所得の「再」分配機能であり、第一義的には所得を分配するのは企業の役割です。現に、国民所得のうち約70%は労働者の報酬に支払われており、今回の富士火災のようなケースを例外とすれば、通常は最低賃金法や生活保護法の規定する金額を十分上回る額の報酬が支払われています。さらに、職種によって企業の売上や利益に対する貢献度が異なるとはいえ、職種ごとに大幅な賃金格差が生じるということもあまりありません。企業は所得の公正分配機関たるべきであり、実際に一定の機能を果たしています。

 今回の富士火災訴訟については、成果主義の功罪に関して様々な議論がなされていますが、企業が果たすべき責任である所得分配機能という観点からも議論すべきなのではないかと思っています。
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昨年の8月4日に「月給激減」という記事を書いた。詳細に関しては、当該記事を読んで戴きたいのだが、極端な成果主義によって月給が大幅に減らされ、”手取額”が2万円台になってしまった富士火災海上保険の男性社員(当時52歳)の事に触れた記事だった。 昨日、この件... [Read More]

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